2013年10月12日 「扉をあければ」 (Vol.8) 絵筆をかついで とぼとぼと 荒野の中をさまよへば 初めて知った野中に 天に続いた道がある 自分の心に独りごといひながら 私は天に続いた道を行く さて、美とは。 愛することだ。 愛することによって 知る。 現実がそのままで美しかったなら、 絵も文学も生まれはしなかった。 そして現実生活の一部分にでも 共感するものがなかったなら 文章も絵も 作られはしない。 真白な地の上に 黒い線を一日引ひてゐるだけで、 僕の空虚な精神は満足する。*「松本竣介 線と言葉」 平凡社*写真は三方五湖